スマホが原因で勉強ができない?実際の生徒の事例をご紹介!
子どもの成績が上がらないという悩みをお持ちになる親御様も多いのではないでしょうか。今回は実際に成績が上がらないと相談に来られた親子とスマホなどの関係性をお伝えできればと思います。
スマホが原因で勉強ができない?
以前、入塾相談に中1の男子生徒とお母様がおいでになり、「成績が全く上がらず、前回の定期試験では180人中171番とビリに近い成績なんです。高校に行けるでしょうか。」と質問を頂きました。
私が「今、塾に行ってますか?」と尋ねると「週3回個別指導塾に行っています。」とのことでした。ここ数年の間に入塾してくる生徒の中で下から数えた方が早いビリに近い生徒のパターンを思い出しました。
それで「息子さんの毎日の生活パターンを教えてください。」と伺ったところ、母親から次のように説明がありました。
「週3回塾に通っていますので勉強は塾に任せています。私が仕事から帰るのが19時を過ぎますのでそれから食事の用意をします。その間、子どもは自分の部屋にいますので勉強しているかスマホを触っているかのどちらかだと思います。」
最近、共働きのご家庭が多いのでこのようなご家庭をよく見受けます。
スマホ、タブレットなどデジタルデバイスと呼ばれるものを与えていますか?の質問に「主人も私も忙しいのでついデジタルデバイスを与えてしまいます。その間、子どもは静かに取り組んでいるので良しとしています。」その話を聞いて、私は正に勉強の出来ない生徒のパターンだと思いました。
子どもが、勉強ができない原因
親御さんが共働きで忙しい場合、「ゲームなどを与えていれば静かにやっているので安心」、「塾に勉強は任せている」など、このような親御さんは子どもとのコミュニケーションが無い場合が多いです。
近年、小、中学校ではタブレット学習を取り入れてICT教育に力を入れています。それで生徒たちはほぼ全員がタブレットなどのデジタルデバイスに触れる機会が多くなりました。
また、子供の将来、コンピュータなどのデジタルデバイスを使うのが当たり前になる時代が到来するだろうということで子供に早期から与える、または与えたいという保護者が多くいるようです。
※1)2021年にAmazonは20代~40代の日本全国の3歳から小学校高学年のお子さんをお持ちの男女600名を対象に「子どものデジタルデバイスの利用と子育てに関する調査」を実施しました。
子どものデジタルデバイスの利用と子育てについて
調査の中で保護者が感じるデジタルデバイスの利点は下記のような点ということが判明しました。
- 「子どもが飽きずに続けらる」こと。
- 「子どもの好奇心が広がった」こと。
- 「子どもが新しいことに興味を持ちだした」こと。
保護者の皆さんはデジタルデバイスの実用性と価値を感じている。との調査結果がでました。
※1)「アマゾンジャパン合同会社プレスリリース」から引用。
しかし、私の長い塾経営の経験から子どもに「保護者のコントロールの下で」デジタルデバイスを「与えなかった場合」、言い換えると子どもに「自由に」デジタルデバイスを「与えていた場合」、学習以外の利用(YouTube、ゲーム、アニメなど)に没頭し学習意欲はどんどん低下します。その反面、調査結果にあったようにゲームなど「飽きずに続け、好奇心を広げ、新しいゲームに興味をもつ」ことになっているのが現状です。
例えばアニメに興味を持った子どもはアニメを飽きずにずっと朝まで見続けるでしょう。
このようにデジタルデバイスを使うことによって簡単にアニメを長時間、見続けることが出来るようになり子どもはデジタルデバイス依存になっていきます。今アニメの例でお話ししましたが、ゲーム、YouTubeなどでも同じことになります。
依存になったらどうなる?
先ほどの中1生徒はまさしくゲーム依存症に陥っていました。従って単に塾に行くだけでは全くダメで根本のゲーム依存から脱却させない限り成績は上がりませんでした。
スマホは学力低下を招くと警鐘をならしたベストセラー「スマホ脳」の著者(精神科医、アンデシュ・ハンセン)は次のように依存症になる理由を説明しています。
デジタルデバイスで遊ぶゲームなどはやる気や幸福感を与えるドーパミンを出します。その幸福感により知らず知らずのうちに依存症になっていく。依存症になると勉強などには集中出来なくなっていく。ゲームなどはドーパミンがでるようにその手のプロが作るので簡単にゲーム依存になってしまうのです。私の塾でもどうも集中力がないな。学習意欲がないな。と思う生徒に聞いてみると案の定、ゲーム、YouTubeによりドーパミンが沢山分泌され、のめり込んでいくのです。その反面、学習意欲が極端に下がります。
アップルコンピュータの創始者であるスティーブ・ジョブスはわが子にデジタルデバイスを与えなかった。
マイクロソフトの創始者であるビル・ゲイツは14歳まで子どもにスマホを持たせなかったという話は有名な話です。
相談に来られた生徒のその後
先ほどの中1の生徒は実在する人物です。その後、彼は中3卒業時には180人中13番になりました。
卒業時に私が「君は成績が171番から13番になったね。約2年半、本当に勉強、頑張ったと思う。将来、何になりたい?」と聞くと「医者です。」と答えました。
彼は東葛ゼミナールに来る前は他の塾に行っていました。しかし成績が上がらなかった。それで私はゲームの時間を最小限にするように働きかけました。
彼をそうさせた秘策が東葛ゼミナールにはあります。
ご関心がおありの方は東葛ゼミナールまでお電話下さい。